鎌倉~室町時代


 

 

熨斗(のし)・祝儀袋


「2種類の折り紙」の発展

折紙は用途によって「遊戯折り紙」と「儀礼(礼法)折り紙」の2つに分かれます。遊戯は遊び、儀礼は儀式や贈り物・礼法は礼儀作法、礼式という意味です。

 

  儀礼(礼法)折り紙

まず発展したのは、儀礼(礼法)折り紙です。

鎌倉時代になると武家の間で贈答文化が盛んになりました。その贈り物を包んだり紙を添えたりするのが儀礼・礼法折り紙です。

この風習は、現在でもお歳暮やお祝い「熨斗(のし)」として残っています。

儀礼(礼法)折り紙には家元もあり、「伊勢」、「小笠原」、「今川」が有名です。

 

  ◇ 遊戯折り紙

やがて礼法や決まりから離れて、動物や花などさまざまな形をつくる折り方そのものを楽しむようになったのが遊戯折り紙です。

遊戯折り紙も少しづつ広まり、室町時代には現在と同じような「鶴」や「やっこさん」の折り方があったそうです。

しかし、和紙はまだ高級品だったため、庶民には縁遠い遊びだったといえるでしょう 


 室町時代の代表的な建物金閣寺