スペイン広場

それぞれの地域で独自の発達、そして文明開化を迎える

19世紀の中頃、世界で初めて幼稚園を作ったことで知られる、ドイツの教育家、フリードリッヒ・フレーベルの教育法の中のひとつに折り紙が含まれていました。

明治時代になると日本政府は外国を手本とした幼稚園や教育制度を取り入れ、その時に、ドイツをはじめとするヨーロッパの折り紙が紹介されました。同じ時期にヨーロッパ・アメリカの幼稚園にも日本の古典折り紙が紹介されました。なお、遊戯をさす「折り紙」という言葉も、1880年頃に初めて使われているようです。その後、折り紙は日本で盛んになり発展します。

スペインでよく知られる折り紙「パハリータ」の特徴は、全体が直角(90度)とその半分だけで構成されています。「鶴」で使われる直角の半分の半分の角度(22.5度)は使われていなそうです。「パハリータ」の展開図をみると、明治以降日本に伝わったとされる「ほかけ船」ともよく似ていることがわかります。一方、1870年度ごろに折り鶴の途中までを折って羽ばたかせて見せる「羽ばたく鳥」が日本の手品師によってヨーロッパにもたらされたそうです。東西の文化が盛んに交わったことが伺えます。

スペインの折り紙

「パハリータ」

日本の伝承折り紙

「ほかけ船(だまし船)」